330Kbps でも京大の Zoom講義を受けたかった

低速回線でオンライン講義の試験に参加し、Zoom は利用不可能で講義動画は閲覧可能だと判明しました。
今後教員や学生がオンライン講義への移行を進める際の参考事例になればと思い、その詳細を記します。

きっかけ

新型コロナウイルスの流行に伴い、京都大学でも講義のオンライン化が進んでいます。しかし、筆者は転居 (例えば工学部における吉田キャンパスから桂キャンパスへの移動など、頻繁に見られる状況だと思います) に伴い固定回線が開通しておらず、当分の間携帯電話しか利用できない状況です。

今後に不安を抱いていたところに、このツイートが目に留まりました。

情報学研究科の下平先生により Zoom を用いたオンライン説明会とそのテストが行なわれるようです。
そこで参加希望を出し、当日開始20分前ごろから PandA (京大のMoodle) の Zoom ミーティングのリンクをクリックし参加した次第です。

試験環境

  • スマホ: Android 5.0 上の Zoom および Chrome
  • 回線環境: Sony Prepaid LTE SIM (Docomo の回線) による4G LTE回線
  • 回線速度: 270Kbpsから400Kbps程度で推移 (Netflix の https://fast.com/ja/ にて測定)
  • Zoom の設定: 自分のビデオを常にオフ、安全運転モード

Zoom の接続状況の確認とスライドをもとに説明を加える形で進行しました。適宜挙手などのテストもありました。

結果

Zoom

  • チャット: リアルタイムに閲覧可能。こちらからの投稿テストは未実施
  • 説明会映像: 0.5秒程度の遅延は見られるものの、スライド方式では問題なし。スライドの文字は確認可能
  • ビデオを共有した参加者の映像: 黒画面であり確認不可能
  • 音声: 全員の音声が一音一音途切れて聞こえる。会話の意味を把握することは不可能

以上の通り、内容を把握したり参加することは出来ませんでした。

講義動画の閲覧

PandA にアップロードされた Zoom の説明会動画は途切れることなく閲覧可能であり、またスライドの文字は確認可能でした。

感想

以上より、リアルタイムでの参加は難しいものの、後からの動画閲覧は可能という結果がえられました。

個人的な希望としては以下の2点が挙げられます。まず、リアルタイム配信よりも講義動画のほうが閲覧しやすいため、教員の方に講義動画をアップロードしていただけると好ましいと思います。また、学生側は不必要にビデオを配信しないことでZoom の使用量を低減できるのではと考えられます。

今回 Zoom については残念な結果に終わりましたが、何とかオンライン講義に参加できるように今後も原因調査や設定の調整などを続けていき、進展があればこの記事に追記できればと考えています。
また、スライド講義だけでなく数学のセミナーを何とかオンラインで実施したいと感じており、そのようなテストの機会があればぜひ参加できたらと思います。

最後に、このような機会を提供して下さった下平先生はじめ関係者の方々に御礼申し上げます。